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目の前が真っ白になった私の肩を山田が掴んで揺らす。
「葛城、大丈夫か?」
大丈夫な訳がない
そう思いながらも私は小さく一つ頷く。
「話はこれだけです。また追って詳しい話が連邦軍の方からあると思います」
それを聞くと私は茫然自失のまま学長室を後にしようとドアの方へと歩いていく。
「葛城君」
学長室を出ようとした私に後ろから学長が声をかけてくる。それに私は緩慢な動作で振り返る。
「君は選ばれたんだ。胸を張って行きなさい」
まっすぐに私の顔を見つめながら学長が言う。が、私はそれに答えることなく学長室を出た。
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