star children

真央

　玄関の電子パスワードを入力すると静かに玄関のドアが開く。そのまま中に入ると僕はリビングへと足を向ける。

「ただいま～」

　声をかけながらリビングに入るとソファに座っていた母さんが振り返る。

「おかえり、真央」

「あれ？　未央は？」

　いつもなら帰ってきてすぐにソファでだらしなく横になっている未央の姿が見えなくて僕はきょろきょろと辺りを見渡す。

「未央なら部屋にいるんじゃないかしら？」

　母さんにそう言われて僕は未央の部屋へと足を運ぶ。

　絶対何かあった……

　僕はそう確信して未央の部屋の前に立つ。きっと聞いても教えてくれないだろうが、それでも僕は聞きださなきゃいけないという気がしていた。

　コンコン……

　僕は未央の部屋のドアを軽くノックする。

「はい……？」

　すぐに未央が返事をする。