第一章 別の世界

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高い木々が立ち並び、木々の間からは木漏れ日がこぼれる。 そこは、草が生え、花が咲き、リスが木を登りながら戯れている。 そんな静かな空間に、なんの前触れもなく突然………雷は落ちた。 だが、不自然なのは雷が落ちたにも関わらず、周りにいる動物たちは何事もなかったかのよう駆け回り、戯れている。 そして、何よりも不自然なのはその空間が何事もないことである。 木が倒れたり、燃えたりするわけでもなく、地面に穴が空くわけでもなく、本当にその空間の物は何一つ変わることなく。 ただ一つ変わったことは、雷が落ちるとともに現れた巨大な門である。
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