始まりとはいつも唐突に

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だが次第に敗北を重ね、貴族は都市の中央にあるコーネリア魔法学園に籠城したのであった。 この魔法学園は政府が魔導士を育成する為に建てた学園で有ったが、城塞としての機能も果たし、貴族等が守ることで難攻不落の城塞と化したのであった。 ただ籠城と言うのは援軍が有ってこその籠城であり、援軍が無い貴族は食料が無くなり降伏。 コーネリア魔法学園は制圧された。 そして革命から三年が経過した。 身分制度が廃止され、貴族と平民の壁は取り除かれた。 ようやく吹いた自由の風。 平民は皆、自分達の自由を掴み、この風を満喫していた。 そしてここに……。 別の風が吹こうしていた。 革命軍指導者であるエル=クラウザーが新たに教育制度を施行したのである。 内容は全ての平民の魔法学園入学である。 これにコーネリア中の少年少女が沸いた。 ようやく自分達にも教育が受けられると。 入学予定者は初年度という事で五百人と決まり、希望者を募り、選考基準を満たした子供が選ばれた。 そしてその入学通知は……革命に参加した一人の少年に届いた。
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