始まりとはいつも唐突に

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「エルさん! これはどういうことですか!?」 古ぼけたアパートの中一人の少年が電話の受話器に向かってそう怒鳴った。 少年の身長は175センチを少し越えたくらいであり、少しオレンジがかったボサボサな茶髪に青い瞳。首からは銀色の剣の形をした首飾りをつけている。 「ったく……。何だよ? 朝っぱらから」 受話器の先から間延びした男の声が少年の耳に入った。 「何だ? じゃありませんよ! なんで申請していないのに僕に手紙が届いているんですか!」 少年は机の上に置いてある手紙を横目に見て言った。 手紙にはこう書かれている。 【親愛なるカイ=ブランフォード殿 この度は都立コーネリア魔法学園へのご入学が許可されたことをお知らせ申し上げます。 必要事項のリストを同封致します故、目をお通し下さい。 入学式は四月十日に始まります。今月中に同封されている承諾書を提出していただくようお願い致します。             敬具   校長ソウル=ガーネット】 「ああ。そういうことね。俺が申請しておいたやつか。ってことは受かったんだな。よかったじゃん」image=291138805.jpg
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