同好会設立編

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 入学式が終わると、章平は自分のクラスである1年3組に行き、新しい同級生と話をしていた。仲良くなれそうな人はいても、自分の希望にかなうと思える人はいなかった。  章平が新しい友達数人と話していると少し離れたところから笑い声が聞こえてきた。章平達は笑い声がした方を見た。すると同級生数人が一人の男子生徒の芸を見て笑っていたのだ。それに気付いた章平はすぐさまその少年のもとへ駆け寄って彼に言った。 「おい、今の芸もう一度やってくれないか」 すると彼は章平の勢いに驚きながらも、章平のリクエストに応えた。彼は体操をしながら歌った。 「いち、にい、さん、しい、ごくろーさん。ろくしちはっきりくっきり東柴さん」 それを見た章平は彼に言った。 「なぁ、お前名前なんていうんだ」 彼は戸惑いながらも答えた。 「赤松直樹…倉原二中出身だよ」 すると章平は大声で言った。 「俺は倉原五中の小川章平だ!!お前さ、俺とコンビ組まねぇか?相方を探してたんだ!!」 「うん!!俺も相方が欲しかったんだ!!」 直樹は笑顔で答えた。  こうして章平の高校生活における目標の第一ステップは入学式の時点で達成した。
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