1614人が本棚に入れています
本棚に追加
薄い唇を食むように味わえば、戸惑いがちだった石田さんの空気が変わった。
「…あっきぃ…?…」
離れたくちびる。
上目遣いにちょっとおれを窺って。
でもそれは、OKってことでしょ?
腰にあった手で頭を固定して、激しく奪った紅いくちびる。
一歩下がった勇也が、ステンレスの流しに軽く当たった。
「…ふ…っん…」
合間に漏れる声とか、息づかいとかに。
酷く欲情して。
シュッと音がして、勇也がおれのネクタイを外した。
ワイシャツのボタンが全部外れたトキ、どちらともなく顔を離して。
勇也の手が伸びてきて、ベルトを外す。
おもむろに自身を掴んだ手は、確実な意思を持って動き出して。
最初のコメントを投稿しよう!