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その後は、普通に、普通に。
ごはんを食べた。
あっきぃが、美味しいって笑ってくれた。
満たされるハズの笑顔に、なぜかココロには虚しさばっかり積もって。
「駅まで送りますよ」
そう言った彼に、きゅっと抱きついて。
「今夜、さ…」
ゴクン、と。
重なった部分から、あっきぃが息を飲むのが伝わってきた。
「ここ、泊まってもいい?」
その意味が分からないほど、おれたちは子供じゃないでしょ?
ちょっとしたイタズラのつもり。
笑って流すハズだったのに。
「いしださん…あの…」
ホントに困ったようにオロオロしたあっきぃが。
「…ごめん…」
小さく言って、目を伏せたから。
引き離そうとした彼の腕に強く逆らった。
「好きなのって、おれだけ?」
言った後にいつも、後悔するひとこと。
「おれたち、付き合ってんじゃないの?」
目に涙が溜まる。
おれ、また言った…。
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