1614人が本棚に入れています
本棚に追加
…………ぴぃちゃんが………
………言ったからだからね…………
はじめて、撮影なんかじゃないのに着た女性ものの洋服。
すっと肌に馴染む生地に、高そーだな、なんて思って。
「……ぴぃちゃん?着れたけど……」
ひょこって顔出したぴぃちゃんが、一瞬固まる。
……やっぱ引いてんじゃん……
「かめー♪ちょー似合うっ」
ギュッて抱きつかれて、笑って。
「んじゃ座って、目、つぶって?」
「え?目?」
その言葉に、ちょっとドキンとして。
「そ!はーやーくーっ」
真っ暗になった視界。
ごそごそしてるぴぃちゃん。
そっと頬に手が触れて。
……って…え?//……
指先から伝わる振動に、ぴぃちゃんの身体が動いたのが分かる。
“スキだし?”
そう言った悪戯な笑みが脳裏を掠めて。
「~~~~っ//ちょっと、ぴぃ…っ」
思わず開けた目。
なのに、広がった視界の中に居たのは、コットンを持ったぴぃちゃん。
「あー!かめ、目ぇ開けちゃだめじゃん!」
「だってぴぃちゃんがっ//」
「なに?チューでもされると思った?」
あのときと同じ笑顔で聞かれて、きっと頬は真っ赤。
「ってかなにしてんの?//」
「なにって…メイクに決まってんしょ?
頑張って練習したから、腕はプロ並だし!」
笑った顔に、胸がちょっとキュンとした。
最初のコメントを投稿しよう!