1615人が本棚に入れています
本棚に追加
なんの躊躇もなく、服を脱ぎ捨てた彼。
今さらにオロオロしながら、ゆっくりとストッキングに手をかける。
「かーめ、遅いし」
鍛えられた上半身が目に飛び込んで。
ドキンとカラダの芯が疼いた。
「脱がしてほしーの?」
近づいてきたのは、すごく、ゆっくりなのに。
そのカラダに欲情するじぶんから、逃れられなくて。
深緑のワンピースの裾を捲り上げた手を、押さえることができなかった。
「なんか変な感じだな?」
ポチャン、と。
水面に落ちる水滴から、小さな波が輪を描いて。
微笑みながら彼が覗き込んでくるのを感じる。
「恥ずかしがってんの?」
向かい合って浸かってる広めのお風呂。
かずは小さく体育座り。
「うるさい」
立てた膝に顔を隠したら、ふって笑って。
「興奮してんだ、かめ」
あかにしの視線の先には、カタチを表しはじめたかずのそれ。
「…………」
チラッと見た彼の自身は、このカラダだけで反応することもなくて。
促すように、両手を大きくに広げた。
「おーいで、かずちゃん?」
甘い甘い声。
跳ねる心臓。
「……ばぁか…///…」
膝立ちになって、その広い胸板に手を掛けて。
奪ったくちびるは、少し湿った味がした。
自然に伸びてくかずの手が、彼のそこに触れて。
ゆっくりと上下に扱いていく。
「…ん、かめ…気持ち…」
くちびるの触れる距離で、吐息のように囁かれた言葉に、カラダの奥が疼いて。
少し迷ったけど。
「……かずのも、触って…?……」
彼の綺麗な指先を、かずのそこに導いた。
最初のコメントを投稿しよう!