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導かれるままにそっと、かずの自身を握り込んで。
上目使いに見てくるから。
「やっぱ…無理?…」
少し引きかけた腰に、さっと手が回って。
「ちげーよ」
ちょっと照れた顔が、伏し目がちに近づいてきた。
合わせたくちびるから、少し残ってた彼の戸惑いが流れて。消える。
ゆっくりと、それでも確実に。
彼の指先が、かずを弄ぶ。
「ふっ//…あかにし…」
適度に筋肉のついた肩に、額を乗せて。
熱い蒸気が、カラダから水分を奪う。
少しふらつく頭で。
彼自身が成長するのを、手のひらで感じて。
「や、あっ…まっ、て…」
自由な方の手のひらが、敏感なくびれを執拗に撫でる。
「感じてんじゃん?」
ニヤッと余裕の表情で見られて。
こんなときなのに、心臓は可愛い音を立てた。
「…んっんっ…」
ぎゅっと握られた自身に、カラダが跳ねて。
当たる湯気とカラダの火照りと。
額から流れた雫が、顎のラインを伝って落ちる。
サウナで、してるみたい。
「あか、にし…も、あつぃ…から、」
綴るように言ったら、「わりぃ」って笑って。
彼の後に続いてバスタブを出た。
スーと、冷えた空気が気持ちよくカラダを冷やした。
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