死ぬのは、まだ…

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  室内に響く荒い息づかい。 時おり耳に入るBGMは、似合わないくらいに明るい、流行りの曲。 「あっあっ───…」 喉から漏れるかずの声が、媚びるように高く掠れて。 「っ…───かめ、締め…ぎ、」 「…──な、に、──…あぁっ…」 呼ばれた名前に目を合わせたら、にやっと口角をあげて。 更に深く乱暴に掻き回された。 いつもする、悪戯みたいに。 強い快感に、痙攣のように天井を仰ぐ。 無防備になった首筋に、くちびると。 チクンとする痛み。 「ゃっ、め…───んぅ…」 深いキスと、彼の匂い。 頭の中でなんども描いて、消えた、 彼の腕の中に居る、かずの姿。 それが今、現実にあって。 「──…ヤっ、バ……っ」 せっぱ詰まったその声に、言い様のない恐怖を感じる。 「…───ふっ…んぁ」 鳥肌が立つくらいの快感。 でもこれは確実に、ただイクためだけの行為で。 スキ、と。 もう一度言ってしまったら、彼の中でも“本当”になる気がして。 「も、───っイク、…あか、にし、」 「待っ、て……おれも…少し、」 更に激しく打ち付けられる熱に揺さぶられながら。 「は、っ…──い、よ…かめ…っ」 真っ白になる頭で、強く彼の背中に爪を立てた。  
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