お月さまの向こう側

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  K-side £ove そこでキミに出会った。 びっくりするくらい、彼は昔のあかにしに似てて。 思わずポカンと口を開けて見つめたら、キミもこっちを見て。 同じようにポカンと、口を開けた。 それはちょっと遅い、クリスマスプレゼント。 お互いにお互いが、好きなヒトに似てる、って。 それは運命としか思えないくらいの偶然。 あかにしより優しい微笑みに。 あかにしより幼い顔つきに。 届かない思いに疲れたかずは、甘えることにした。 セックスをしなきゃ気づかれない。 かずがオトコだってコトには。 あの日以来、かずはときどき、女の子として生きることにした。 くろさわ あきひこ そう名乗る彼は、携帯を手離さない。 かめなし、なんて言えるハズもなくて。 とっさに出てきた「うえだ」って苗字で 「うえだ、かず…み?」 誰だよ、なんて思いながら言った。 食事だけして帰ったその日は、ちょっと、ドキドキしてて。 間違えだらけの恋の予感に、思わずにやけた。  
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