171人が本棚に入れています
本棚に追加
今の僕にとってこのベンチプレスは何の意味があるんだろう…
確かに大河さんやあの憎々しいリーダーの裕太さんに比べれば僕はひ弱な高校生…
パソコンやゲームなら得意だけど腕力には全く自信がない…
だけど…
はぁ…
「おいっ!涼っ!サボってんじゃないぞっ!」
大河さん…あなたは体力勝負の世界にいたからこんなバーベルおもちゃみたいなものかも知れないけど、体重50kgもない僕に自分より重たいのを持ち上げろってヒドくないですか?
「涼…やる気あんのか?」
僕はバーベルをベンチに固定してから大きく深呼吸をした。
「大河さん…今さらこんなの無意味じゃないですか?」
僕の言葉に大河さんの動きが止まった。
「涼…意味のない努力なんて一つもないぞ。」
「だって僕がこんな事やらなくてもリーダーや大河さんがいれば…」
そうだよ…リーダーのあの力があれば無敵じゃないか…
大河さんだってリーダーの陰に隠れてるけど肉弾戦なら天国一だし…
最初のコメントを投稿しよう!