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「涼ーーーっ!」
リーダーっ!
「リーダーっ!里沙が…里沙が…里沙を助けてリーダー…里沙を…」
呪文のように繰り返す僕の頬をリーダーはひっぱたいた。
「涼っ!しっかりしろっ!まだ間に合うっ…レイっ!」
リーダーの言葉にトンネル内が明るくなった。
レイさん?
レイさんが空中で祈っている…
「涼っ!里沙に手を当てろっ!」
言われるままに里沙の胸に両手を当てるとリーダーは僕の後ろに回り背中に両手を重ねて当てた。
「いいか涼?今からやんのはおまえにも負担がかかるが里沙のために…それから里沙の気持ち…みんなのためにも我慢しろっ!」
僕が頷くとリーダーは気を込めた。
「レイっ!行くぞっ!」
「はいっ!」
「うおおおおおっ!」
リーダーの叫び声と共に僕の背中が熱くなった。
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