無意味な訓練

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部屋のドアをノックする音が聞こえた。 「涼…いるの?」 この声は里沙だ。 里沙は僕より2つ年下のくせに僕より頭がいい… 僕も学年では常に5番以内だったが里沙はレベルが違う。 勉強もできるし妙に大人びた所がある… ちょっと苦手なタイプだ。 ドアを開けると里沙が何かを抱えて立っていた。 「何?」 自分でもそっけない聞き方だと思うがこんな言い方しかできない。 「新しいスーツ…」 里沙の手には新品の戦闘用スーツ…そういえば先日の三途の川で怨念にボロボロにされたままだった。 僕は無言で受け取った。 また…闘うのかな… 「涼、夕食一緒に食べない?」 里沙と? 何で? 「いや…寮の夕食キャンセルしてないから…」 里沙は笑顔だった。 「そっか…そうだよねっ、うん…じゃあまたね。」 「スーツ…ありがと。」 僕はドアを閉めた。
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