六章 伝説と降臨者

14/24
2468人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
  ヤマト「……」 カスミ「……」 ミケ「…居ないね……」 ヤマト「……」 カスミ「まさか間違いだったんですか…?」 ミケ「そんなこと無いよ…。今回発見したのは、生物研究委員会だし村の人間も…」 ヤマトが手をミケ達に向ける。 ヤマト「来る…!」 ヤマトが空を見上げる。 天には優雅に舞う白い獅子が居た。全長4mはあろう巨体で立派な鬣を揺らし、鷹のような翼を生やしている。額には大きな角が生えていた。 ミケ「ライアン…!?ただのライアンじゃないよ…!」 カスミ「えっ…?」 ミケ「ライアンの好敵手であるウルボロスに勝利して…竜の血を飲んだライアンに見られる白き鬣に大いなる角…!ライアンの中のライアン…『白獅子王』だよ…!」 カスミ「ライアンの中のライアン…」 ヤマト「王の中の王っちゅうワケか…!どうりでとてつもない覇気を放つワケじゃ…!」 ライアンがゆっくりと遺跡の広間に降り立つ。 ライアン『誰だお主?』 カスミ「しゃ…喋った!?」 ミケ「知恵を授かったんだよ…。ウルボロスの竜の血の影響は、虫さえ飲めば超人並の力を得られるからね…」 ヤマト「お主がライアンか…?」 ライアン『如何にも。だが、それは人が付けた名だ』 ヤマト「なるほどのぉー…。俺はヤマト。夜刀神 ヤマトじゃ!」 ライアン『ヤトーガミ…?』 ヤマト「お主…この名を知っているのか…?」 ライアン『遠い昔…お主に姿が似ていた者がこの地に来たような…』 ヤマト「タケル…そう名乗っていなかったか?」 ライアン『タケル…。確かにそう名乗っていたかもしれんな』 カスミ「そ…そしたら、あのライアンは一体何歳なんですか…!?」 ミケ「ものスゴいおじいちゃんみたい…」 ライアン『そう…。我が父を亡き者にした後、妙な術で骸を仮面へと変化させておったな』 ヤマト「そうか…。そうしたら、俺はお主の仇っちゅうワケじゃな」 ライアン『ほう…。似ているな』 カスミ「え…?」 ライアン『あの時のタケルはまだ背が高かったか…?だが、歳はそう変わらんはず。何より、お主から放たれる気迫がタケルそっくりだ』 ヤマト「カッカカカ!!初代に似たと聞いたら、痒いような感じがするぜよ!」 ヤマトが8本の刀を抜く! ヤマト「参る…!」  
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!