現実男に妄想

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   結芽が通う学校は私立の共学で、特に進学校じゃないしスポーツで有名でもない。千葉県に住んでて、うちの学校を知らない人はまぁまぁ多いんじゃないかな。  でも、偏差値が低い訳じゃないよ。  電車には乗るけど駅から遠くないし、制服だってまあまあ可愛いからこの学校に進学を決めた。  彼氏は出来ないけど友達は多いし、学校だってつまらなくないから充実した高校生活を送ってる。  それに、24分間の楽しみもあるし。 「じゃあ、結芽。明日ね」 「うん、みんなはチャリ通でいいなぁ。結芽この辺で、独り暮らししたいなぁ」 「無理でしょ、結芽の親じゃ許してくれないっしょ」 「まあね、じゃあ明日」  学校の正門前からチャリの友達を見送って、一回学校の方を振り替えると、グラウンドでは運動部の人が汗を流してる。 「青春だねぇ」  言ってる結芽だって、一応は運動部員なんだよ。 「幽霊部員だけどね」
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