概要

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概要

明治末期の創業以来100年近くにわたり、古くは桂春団治、横山エンタツ・花菱アチャコ、柳家金語楼から、現在のダウンタウン、ナインティナイン、オリエンタルラジオに至るまで、東西の多くの人気芸人を輩出してきたお笑い界の名門。テレビ番組制作、劇場、芸人養成スクールを手がけ、お笑い芸人のマネジメントでは圧倒的強さを誇る。意外と知られていないが、東京の二大落語家団体の一つ、落語芸術協会の創設者でもある。 また戦前は、巨人軍を他社と共同で設立して草創期のプロ野球界を支え、戦後は日本プロレス協会を立ち上げて力道山をスターにし、近年はスポーツ選手のマネジメントを数多く手がけるなど、スポーツ界とのつながりも深い。元々は全国で寄席・劇場・映画館経営を手がける興行会社であり、戦前は松竹・東宝・吉本で三大興行資本と称された。現在は芸能プロダクションを中心とし、テレビ番組制作会社、CS放送やケーブル・テレビ向けのテレビ局、不動産事業などを傘下に抱える業界最大手の複合企業である。「お笑いの総合商社」「日本最大の芸能プロ」と言われ、芸能界における絶対的な権威から今や「吉本なしでは、番組が作れない」とまで言われる。 創業者の姓を採り「吉本」と名乗っているが、現在はオーナー経営ではない。大株主には大成土地(10%弱の株をもつ筆頭株主で、創業家の吉本、林両家が40%ずつ、吉本興業が20%の株を持っている)、大成建設(大手ゼネコン大成建設とは無関係)、三井住友銀行、朝日放送、毎日放送などが名を連ねている。銀行系列は特にないが、旧大和銀行系の大輪会に参加している。梅田の大地主として知られる吉本ビルディングとは、社名からよく間違われるが、資本・人材共に無関係である。
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