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そらのかなたでのお話
精一杯飛びながらも流れ星がちいさなお姫さまに話しかけます。
「おちびちゃんがそこまであの赤い実のなる木を想っていたなんて知らなかったよ。緑の星には優しくてたくさん実を分けてくれる植物がいたんじゃないのかい?」
「あのね、流れ星さん。あたしは実を分けてくれればそれでいいわけじゃないの。」
流れ星は言います。
「赤い実のなる木はそんなに優しかったのかい?」
「いいえ。気分屋で自分勝手だったわ。」
「ならどうして?」
流れ星は不思議そうに聞き返します。
「どうしてなのかあたしもわからないわ。」
ちいさなお姫さまは真剣に悩んで黙っています。
そうこうしているうちに次の星が見えて来ました。
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