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ちいさなお姫さま
お姫さまはちいさな星にひとりでずっと住んでいます。
お姫さまにはお父さんもお母さんもいません。
でもさみしくなんかなかったんです。
お姫さまには友達がいました。
赤い実のなる木です。
お姫さまは朝昼晩に小川から水をくんでは赤い実のなる木にかけてあげていました。
そうするとおいしい実をくれるのです。
でも一度でも水やりを忘れると実をくれない赤い実のなる木。
心優しいお姫さまですから忘れることなんてありませんでしたが。
お姫さまはひまがあれば赤い実のなる木に話しかけ、枝の手入れをしていました。
夜になると山に腰掛けキラキラ光る星たちを眺めて過ごしました。
夜は赤い実のなる木が眠ってしまって寂しいです。
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