緑色のドロップ

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緑色のドロップ

「さぁ着いたよ。目を覚まして。」 流れ星は言いました。 ちいさなお姫さまは長旅に疲れて眠っていました。 「ふぁ~、おはよう流れ星さん。ここはどんな星なの?」 「ああ、おはよう。それにしてもぐっすり眠ったね。ここは植物たちの星なのさ。」 「ショクブツ?なにそれ?」 「そっか。おちびちゃんは植物を知らないんだったね。植物っていうのは空気を綺麗にしてくれたり食べ物を実らせてくれるものなんだよ。あの赤い実のなる木のよ…」 「赤い実のなる木さん!」 流れ星が語り終わる前にちいさなお姫さまは興奮気味に声を発し駆け出しました。 そしてしばらくして疲れたようにとぼとぼ戻ってきました。 「あのね、植物さんたちはみんな優しいんだけどね、赤い実のなる木さんがいないの」 ちいさなお姫さまの目からは涙がこぼれています。 それを見た流れ星さんはちいさなお姫さまの頭をなでながら優しく言いました。 「そっか。そうだね。ここにはいないね。まだ忘れたり出来やしないよね。」 流れ星さんも少しうるうるしています。 そして力強く言いました。 「よし!次に向かう星が決まったよ。さぁ早く乗って。」 ちいさなお姫さまは流れ星の様子に驚きながらも涙をぬぐってまたがりました。 すると流れ星はこれまでにないほど力強く飛び始めました。
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