薬指には

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『んッ……ふ…苦しッ…』 「……。」 そっと抱き寄せたかと思ったらベルはいきなりキスをしてきた。 『…ッぷはッ……! 苦しいよッ…!』 「しししッ。 言ったでしょ?待ってるのは嫌いだって。 …でも、紀子の気持ちは分った。 オレの事をどう思っているのかも、どういう風に居たいのかも、ちゃんと伝わってきた。 オレも紀子と一緒にいたい。 だから……」 そう言ったと同時に薬指にヒヤリと冷たい感触が指先から伝わってきた。 ふと薬指をみるとそこには綺麗なハートの形をした指輪があった。 『ベ、ベルッ!! どういう事!?』 「ししッ……。 これがオレのホントの答え。 紀子は答えてくれる……よね?」 『えッ……あッ、えっと、うん。 これからベルの隣りに居れるのなら……』 「じゃぁ、良いね。これからは、オレの近くにだけ居れば良いから……」 『うん……////』 愛というものは儚いもの。 すぐに終わる愛もあれば、一生ずっと続く愛もある。 私達の愛もきっと儚くて脆く、スグ崩れてしまうだろう…。 でも崩れないように一生懸命支えて行けば、崩れることは無いだろう。 2人で頑張って行けば何事にも打ち勝てる気がする…… だから、ずっと一生一緒に居てね……… Fin
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