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ウォルト「これで依頼は終わりだな!」
ルイル「終わりだなじゃないわよ!」
ウォルトの背中を思いっきり、ルイルは蹴り飛ばした。
ウォルト「ぐぉ!? いってぇー!」
ルイル「ボアの攻撃よりましじゃない!」
ウォルト「だからって蹴るな!」
ルイル「ボアなんかの攻撃をモロにくらってる方が悪いのよ!」
ウォルト「仕方がねぇだろ。いきなりの音でボアが目覚めちまったんだから!」
ルイル「だからってちゃんと避けなさいよ」
ウォルト「無茶苦茶な……ていうか、どうしてそんなこだわんだよ」
ルイル「え? それは……」
ウォルト「まさか俺のことを心配したのか?」
ルイル「なっ!?」
ルイルは顔がみるみるのうちに赤くなっていった。
ウォルト「やっぱそうなのか。そうか、そうだったのか♪」
ウォルトは笑いながら一人納得していた。
ルイルは顔を赤くしたままだが徐々に怒りの表情を浮かべ、拳を強く握りぷるぷる震わせていた。
それをウォルトはまだ気付いていなかった。
ウォルト「くくくっ、いよいよルイルにも兄を慕う優しい心が……」
ルイルの様子に気付くと、言葉を途切らせ、顔がみるみるうちに真っ青になっていった。
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