降と奈緒

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奈緒「…なんだ?泉…」 泉「兄貴には、悪ぃと 思ってる…………けど!! 俺は あの家には絶対に 帰らないからな!!」 奈緒「…っ!?おいっ泉!?」 泉はそう言うと どこかへ 走っていってしまった。 俺は泉を追いかけることが 出来なくて、 泉の背中を見えなくなるまで 呆然と立っていた… 輝雷「………お前に 1つ 良いこと教えてやるよ」 いきなり輝雷が話してきた 奈緒「…何だよ…」 輝雷「族に入るときはさ… 3つのパターンがあるんだよ」 …3つのパターン…? 奈緒「何だよそれ………」 俺が聞くと輝雷は 作り笑いで言ってきた 他の奴らなら完璧に笑った って思うかもしれないけど …何故か俺には作り笑いって ことが分かってしまった。 輝雷「まず1つ目、族には 喧嘩が強い奴が たくさんいるだろ? だから喧嘩したくて 族に入る奴や、 自分の強さを喧嘩で 試したい奴とか 確かめたい奴が入ってる 2つ目は……… 不器用な奴が入ってるんだよ」 奈緒「………………不器用?」 輝雷「そ。自分の気持ちを 伝えたいのに なかなか 素直になれなくて、 すぐ 暴力に走ってしまって 結局伝えらんないとか。 言いたいことも言えないとか… 3つ目は家の事情とか… 何かと縛られるのが嫌に なった奴とかが入ってくる」 ………そうなんだ。 …じゃあ… 泉も? …ん? 奈緒「じゃあ…お前も?」 そう言うと輝雷は一瞬 悲しそうな顔をしていた… だけどすぐに作り笑いに なって 輝雷「自分で考えなっ★」 ……その悲しそうな 作り笑いやめなよ… 俺はそう思った。 奈緒「………じゃあさ…」    
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