降と奈緒

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俺の目の前には―… 血を流しながら倒れている母さんと、 包丁を持って 服にたくさん血をつけて立っている 親父がいた―… 奈緒「な…何してんだよ親父!!」 俺は親父に掴みかかった。 親父は俺を睨んで包丁を俺に向けた。 親父「…コイツが…泉を…」 親父は母さんを睨みながら言った。 母さんは まだ血が止まっていない。 ―すると輝雷が母さんに かけよって兄ちゃん達と処置をしていた。 輝雷「…大丈夫 意識はある」 ……輝雷は 一応 副総長だから、こういう血を流してる所では慣れているみたい… もう…見ていられなくなった。 バキッ 奈緒「こんなことして… 泉が帰ってくると思ってんのかよ!? こんなの見たら… 余計 泉が帰ってこなくなるかもしれねぇだろ!!? それも分かんねぇのか!!!」 ―俺は完全にキレていた。 いつの間にか親父を殴っていた 奈緒「泉があんまり帰ってこないのは… テメェのせい なんだぞ!!!」 俺はさっきの輝雷の言葉を思い出していた──… 『3つのパターンが…』 『家の事情とか…』 『何かに縛られるのが嫌で…』 俺はさっき、輝雷の予想を聞いて、泉が族に入ったのは… 完全に親父が原因だと思った。 俺も 泉も… 一番大事な人との縁を 切らされたから… 俺は一番の友達の降を──… 泉は… 友達全員を失った───…     
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