降と奈緒

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輝雷「…え…?」 輝雷はその紙をとると 目を見開いて 固まってしまった。 「? 輝雷?どうした? ―ってなんだそれ…?」 俺を止めていた兄ちゃんが輝雷に気づき、声をかけた。 輝雷「……これってさ…」 「…おい…奈緒…」 俺は兄ちゃんに呼ばれて振り返った。 兄ちゃんは無言で俺に一枚の紙を渡した。 奈緒「………………         離婚届…?」 俺の手には"離婚届"と書かれた紙があった。 そこには母さんの名前が書かれていた。 奈緒「母さん… やっぱり親父と離婚するつもりだったのか…」 俺は親父の方へと向き直った。 奈緒「…親父? 親父は離婚する気あんのか?」 親父「……さぁな」 奈緒「"さぁな"ってなんだよ!!! …とにかく、俺 今からまた泉探しに行くから、 それまでにはっきりさせとけよ!!?」 そう言って俺は家を出た 輝雷「な…奈緒っ!?」 「おいっ!!行くぞ!!」 輝雷たちも奈緒を追いかけた タッタッタッタッタッ───… 奈緒「泉────ッ!!!!」 俺は…絶対に!!!     
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