降と奈緒

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―病院― コンコン―… 奈緒はノックをした ?「…はい…どうぞ」 奈緒「…母さん?入るぞ」 奈緒はそう言うと、病室のドアを開けた。 ―ガララララ 奈緒「大丈夫か?」 奈緒は心配そうに母に尋ねた。 母「フフ…大丈夫よ。 刺された所はあんまり深くなかったから。」 母さんは微笑みながらそう言った。 俺たちは母さんが元気そうで ほっ とため息をした。 泉「………母さん…」 そんなとき、泉が遠慮がちに俺の後ろから顔をだした。 母「い…ずみっ!!!」 母さんは泉を見て、凄く驚いていた だけど すぐに柔らかく微笑み、 母「…お帰りなさい、泉」 母さんの瞳からは 一粒の涙がこぼれ落ちた。 泉「……ごめんね」 泉は頭を下げて謝った。 降「あの…おばさん、 離婚する…って本当ですか?」 降がその言葉を言ったとき、母さんの表情が 少し強ばった。 母「そうよ…もう…縁を切りたいの。 あなたたちも… どっちについていくか決めておいてね」 その言葉を聞いて、俺たちは病室を出た。 ――――――― 輝雷「んで?どうすんだよ」 輝雷の言っていることはさっきの話の事だろう。 奈緒「どうって…」 泉「あのさ… 俺 兄貴にも言ってなかったんだけど…」 奈緒「"俺は 親が離婚することを何となく解ってた、だけど俺は どっちにもついていく気はない" ……だろ?」 泉「―えっ!!?」 …図星か。    
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