降と奈緒

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泉「どういうこと?」 奈緒「降ん家に住んだら… 降の両親に迷惑がかかるだろ」 そんなことを言っていると 奈緒たちに向かって降は答えた。 降「俺さぁ… 今、両親と一緒に暮らしてないんだよね」 ………え? 奈緒「それこそどういうこと?」 俺が聞くと、降は遠くを見ながら話し出した。 降「俺が…姫虎の総長の…優姫に出会ったのは、親父と 喧嘩した日の夜だったんだ… そんで集会で俺が "家には帰りたくない" って言ったら、優姫なんて言ったと思う? "じゃあ、あたしのアパートに住みなよ" って言ってくれたんだ。」 降は ハハッ と笑った。 泉「姫虎の総長って…やっぱり優しいんですね…」 …やっぱり? 奈緒「やっぱりって?」 輝雷「いや、噂でな、 "九州No.1で人を簡単に殺していると言われていている姫虎が ある一人の少年を救って幹部においたらしい" っていうのがあったんだ。」 なるほど。 降「優姫はっ!!人を殺さない!!! それより…仲間を一番に想っているんだ!!!」 降は総長を人殺し呼ばわりしたのに腹がたっているのか、 悲しそうな顔をした。 輝雷「そんなこと解ってるよ。 つか、その少年はお前のことだし。」 その言葉を聞いた降は ホッ とため息をついた。 奈緒「つーかさ、 じゃあ お前は その総長と一緒に住んでんのか?」 すると、 降は"違うよ"と言ってきた。 ……意味が分かんねぇ。 .
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