降と奈緒

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その…総長のアパートなのに その総長がいない? ん? どういうことだ? 俺が考えていると降が微笑みながら言ってきた。 降「俺も最初は "一緒に住むのか?" とか思ってたんだけど、優姫はとんでもないことを言い出したんだよ。」 …とんでもないこと? 降はその時の事を思い出したのか、"あれは凄かったなぁ~…"と何やら呟いている。 降「 "あたしが持ってるアパートは あたし専用のアパートだから誰も住んでねぇんだ。 まぁ親父に貰ったんだけどな。 だから好きに使いな。" …ってさ。」 …………………。 「「どんだけ金持ちなんだ。」」 あ、泉とハモった。 降「いや~何か、家も大豪邸らしくて… だけどずっとそんな家にいるのが嫌だったらしくて、アパートを1つ貰ったんだって。 それを俺に貸してくれてるんだ」 アパートを1つ貰えるなんて… 本当にどんだけ金持ちなんだ。 奈緒「でも…俺たちも住んでいいのか?」 泉「迷惑がかかるんじゃ…」 俺と泉が申し訳なさそうに言うと、 降「優姫は俺に "好きに使いな" って言ってくれたんだ。 だから、 奈緒たちが一緒に住もうと住まいと、俺の自由だから。大丈夫!!!!」 奈緒「…どうする?」 泉「俺は…兄貴がいいなら」 泉………。 奈緒「じゃあ…お願いします」 俺は降に頭を下げた。 泉も頭を下げた。 降「ん。よろしくな」 こうして俺たちは病院から出た。 明日…俺は親父たちと"さよなら"をするんだ…     
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