降と奈緒

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―輝雷 降side― 俺と温井が部屋を出てから、 俺は口を開いた 輝雷「なぁ…どこか話せる場所って無いのか?」 降「は?…あぁ、 じゃあこっちの部屋で話そう」 何だよ… 口を開いたと思ったらそんなことかよ… ―と、 降が思っているのも 輝雷は知らず、降についていく。 俺たちは1つの空き部屋に入った。 降「―…んで?話は?」 輝雷「あのさ…単刀直入に聞くけど…」 降「…?」 輝雷「お前って、赤西のこと好きなの?」 降「好きだよ」 俺は矢倉の質問に間も置かずに答えた。 …そんなの、ずっと前からだよ。 輝雷は降が直ぐに答えたので驚いている。 輝雷「…なんで?」 降「…最初に会ったのは雨の日、 ってさっき話したよな?」 輝雷は俺の質問に頷いた。 降「そんときに、 本当は怖そうだなって思った。 だけど、 いざ話してみると凄く純粋で 心から笑えている優しい人なんだって…。 無理矢理人の心の中に入ってこようとしない… そういう人だって。 まだ そんときは恋愛感情なんて無かった。 俺を救ってくれた恩人としか思ってなかった。 ―だけど、 いつの間にか優姫を目で追っていて… 笑顔を見るとこっちまで嬉しくなった。 悲しそうな顔してたら、俺がそばにいてやりたい、って思ってたんだ… その頃かな…優姫の事を総長や恩人としてでなく、 一人の女として意識し始めたのは。」 .
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