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―ガシッ
「テメェ…ムカつくんだよ」
男は 優姫の胸ぐらを掴んできた。
あたしはお前がムカつくな。
ここは 店が並んでいる街の道路のど真ん中。
あたしたちがウザいのか、怖いのか、近寄らずに避けていく人。
迷惑そうにこっちを見ながらなにやら言っている人。
……こっちにとっては良い迷惑なんだ。
優姫「女に手ぇ出すなんて最低だな。」
「あぁ゙!?うっせぇんだよ!!!」
優姫「お前の方がうっせぇんだよ。」
優姫は 熱く怒鳴っている男に対して、冷静に言い返していた。
「謝るのはそっちだろぉ!!!それともなんだ?
…体で払ってくれんのか?」
……キモッ。
あれ、この小説こんなんだっけ?あれ。
てか、鳥肌が止まんないんだけど。
優姫「調子のんな。頭大丈夫か?良い病院紹介してあげるから行けよ。あ、もちろん自腹でな。」
この言葉に流石の男もキレたようで…
「黙れ!テメェ俺が黙ってりゃあ言いたい放題言いやがって!!!
テメェこっち来い!!」
いやいや、あなたこれほどかってくらいに怒鳴り続けてたじゃんか。
言っていることとしていることが矛盾してるぞ?
―と、思っていたら、いきなり腕を掴まれ、裏路地に連れていかれた。
この様子をたくさんの人が見ているのに、誰も止めようとしない。
……世の中は冷たくなったんだな。
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