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この時、組とか極道とか、なんとか言ってるけど、
聖は まだ俺と同じ子供なんだって思った。
泉「俺に本音ぶつけるんじゃなくて、
“あいつら”って誰か知らないけど、その人たちに言えば?」
聖「そんなこと言ったら、俺、嫌われ…」
泉「嫌われない!
そんなやつ俺が倒してやるよ!」
俺は 当時流行っていた、〇〇レンジャーのビームの真似をした。
聖「…ははっ!そうだな。
お前がいたら百人力だ」
泉「百人力ってなんだ?」
聖「ん~……無敵ってこと!」
俺たちは 重苦しい雰囲気から一気に 笑いが絶えない雰囲気になった。
だけどそんな楽しい時間はすぐに終わる。
「あ─きら─ッ!!!」
この公園に響きそうな 誰かの声が聖を呼んだ。
この声を聞いた聖は、ガバッと顔を上げたと思ったら、ぱぁっと笑顔になった。
何、この変わりよう。
聖「優姫!!」
聖はそう言うとブランコから降りた。
…ゆうき?
誰だろ、女の子の声だったな…。
ねぇちゃんとか?
泉の勘は鋭かった。
優姫「あ、いたぁ!もうどこ行ってたんだよ!」
あ、言い忘れてたけど、
俺と聖は7才。
だからこの時優姫は9才だった
わぁ、可愛い女の子!
でも言葉づかいがちょっと悪いかも…;;
ん?
でも聖のねぇちゃんってことは…。
『優姫は姫虎っていう族に─』
……………。
泉「こんな小さいのに暴走族!?」
………あ…;;。
聖「……泉、それ言っちゃ…」
優姫「ちぃさい言うなぁ!!!」
泉「うわぁ!」
優姫は俺に向かって怒鳴ってきた。
…怖かった。(泣)
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