降と奈緒

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だけど俺の足は言うことを 聞かなかった。 それに… 親父の不気味な笑顔を 見ていたら足がすくんで 動けなかった。 親父「奈緒…」 奈緒「な…何だよ…?」 すると俺も降と同じような 言葉をかけられた 親父「降くんが奈緒と もう遊びたくないそうだ… さっき降くんが来てな? 私にそう言って行ってしまった だから…もう降くんとは 仲良くするな。良いな?」 は? さっきって? 降が親父たちの所にいたとき? あれは場所を聞いて たんだろ? 降だって驚いていた… 絶対嘘だ… 俺は降を信じている… 降に直接聞く! 奈緒「俺は信じない…」 親父「…何を言っているんだ?」 親父はあくまでも冷静に 言っているが、 声が震えてるし顔は怒りに 満ちている。 奈緒「親父の言葉は信じない!! 俺は降に直接聞く!」 親父にそう言い降を 捜すために走ろうとしたら… ガシッ バキッ 奈緒「………ってぇ」 親父「たわけ者めっ!!!! もう温井とは縁を切れと 言っているのだ!! 私の言う事が聞けないのか! お前らが仲良くしている せいで私が温井と仲が良い 振りをしなければいけない! この苦しみがお前には 分かるか!?良いからお前は 私の言うことに従って いれば良いんだ!」 いきなり腕掴まれて 殴って言った言葉がそれだった やっぱりそういうことかよ… 奈緒「俺はテメェ等のために 降と縁を切るなんて ごめんだね!!」 俺は立ち上がって走り出した。 親父の声が聞こえなくなる程 全力で。     
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