ONE YEAR WAR

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ツキヒロ達が、ルナツー宙域で赤い彗星のシャアの駆るムサイ級軽巡洋艦ファルメルと合流した頃には、既に敵はルナツーを発って地球へと向かっていた。 一行は、連邦のモビルスーツを積んでいる戦艦、通称木馬を追って衛星軌道上に差し掛かっていた。 「ガデムらの尊い犠牲のもと、君たち3人のパイロットと3機のザクが補給できたのは不幸中の幸いである。」 そうシャアが言ったのは、ガデムのパプアから補給されたパイロット達だ。 クラウン達にそう言うと、次にシャアはツキヒロらに向いて言った。 「今作戦に協力してくれるレイアード中尉とクルード准尉だ。応援、感謝する。」 言われるとツキヒロはクラウンらに向かった。 「ツキヒロ・レイアードだ。よろしく。」 挨拶を3人と交わし終えると、再びシャアが話しだした。 「知っての通り、敵艦、木馬は連邦のモビルスーツを搭載している。認めたくはないが、その性能はジオンのザクを凌駕している。」 既に、ルナツー宙域で一度戦闘を交わしているらしくクラウンらの顔には緊張が見られる。 どうやら連邦のモビルスーツとやらは、本当に大した性能のようだ。   「作戦は、大気圏突入のタイミングで仕掛ける。」 シャアのこの言葉に、全員が驚いた。     
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