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数日後、一人の男が俺の元にきた。
「初めまして。」
「え…あなた誰ですか?」
「私は車椅子バスケのチームの監督をやっていてね、是非君にも入ってもらいたいんだよ。」
「引き抜きですか?」
「まあそのような感じだよ。どうかな?」
「悪いけど俺は車椅子なんかに興味はないんで…普通のバスケしか興味ありません!」
「でも君はもう二度とその普通のバスケができない」
「な!?」
「私は間違ってるかな?君のその足でみんなと同じようにバスケができるかな?」
「………」
「私も言いたくて言ってるわけじゃないんだ。これは君のためなんだ!バスケがしたいんじゃないのか?別に車椅子バスケでもいいじゃないか!シュートを入れて歓声を浴びるのは普通のバスケと変わらないよ!」
『くそったれが!…』
俺は心の中でそう思うのが精一杯だった。何も言い返せなかった。全て当たっていたからだ…。
「とにかくまたくるから考えといてくれないか」
そう言うと帰っていった。
俺は迷うことなく車椅子バスケはしないことに決めた。
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