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理恵ちゃんとお買い物行ったり
お手伝いしたり
自分なりに
迷惑かからないようにおとなしくしていた
カツン!カツン!カツン!
夜8時ぐらい
家の外から
足音が聞こえてくる
早足で
怒ってるかんじの
足音
ママだ
きげんわるい
こわいなあ
「沙織!帰るよ!」
玄関で母が叫ぶ
私は急いで行く
理恵ちゃんも来る
「負けたのね」
『台が悪かったのよ…10万円負けたから1円もないわ』
「…」
『パパと有理のご飯買って帰らなきゃ…2千円貸してくれる?』
「またあ?前も貸したでしょう…美佐子さん…」
『頼むわ…』
不安げな顔で
私は二人を見る
いとこの勇が私を違う部屋に連れて行ってくれてた
「沙織~…お腹すいたなあ」
「うーん…でもさおちゃんのままおかねないから
りえちゃんがくれなきゃなんにもたべれないの」
「…美佐子さんもっとしっかりしてくれたらいいのにな」
「さおちゃんままだあいすきだよ!」
「そっか いいことだな!これからも好きでいろよ」
「うんっ
さおちゃんね
りえちゃんもたかちゃんもゆうもだいすきなんだよっ」
「はは…ありがとうな!」
5つ年上の勇を
私はお兄ちゃんみたいに慕っていた
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