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しばらくして母が口を開いた
「沙織…家まで送るから」
「ままは?」
「ママは…帰らないわ」
「なんで…?」
「パパが怒ってるから…ママが悪いんだよ」
「じゃあごめんなさいしよう」
「謝って済むことじゃないのよ」
「ままがかえらなきゃさおりもかえらない」
「だめ」
「やだよ!さおりはままがだいすきだからいっしょにいたいもん」
「…じゃあ…ママが今から死にに行くって言っても…ついてくるの…?」
私は止まった
しぬ?
死ぬ…?
ママが死ぬ?
「ままがしぬならさおりもしぬ!」
母は驚いた顔をしていた
そして私を抱きしめた
「ばか…何言ってるのよ…ばか…ごめんね」
「ううんっいいよっ」
「許してくれるの?」
「ままが大好きだからゆるすよっぱぱもままが大好きだからゆるしてくれるよ!」
「沙織…ありがとう…帰ろうか」
「うんっ」
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