幼少時代

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「ままぁ きょうはおむかえきてくれたんだね」 「お仕事抜けてきたのよ」 「…」 聞き慣れたセリフ 自然と顔が暗くなる ああ…じゃあ… 「今から理恵ちゃん家に行こうね~」 「…うん」 理恵ちゃん は ママの妹 保育園から20分ぐらいの場所に住んでいる 私は今からその家に預けられるのだ ママの “しごと” が終わるまで 車にママと乗る 「ままぁきょうね、たのしかったよ」 「良かったわねぇ 理恵ちゃんに 電話するからちょっと静かにね」 私は無言になる ママは 私と話すときの声とは違う 怒ったような声で 理恵ちゃんと携帯で話し出す このときのママは すごく怖かった
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