幼少時代

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キキーッ 車が 理恵ちゃんの家に着く 『じゃあね沙織 お仕事終わったら迎えにくるからね』 「…はやくかえってきてね がんばってね」 やだ 寂しい 一緒に家に帰ろうよ そんなワガママいえなくて 去っていく 母の車を 見つめていた ガチャ 「沙織ちゃん?どうしたの」 理恵ちゃんが家から出てくる 車の音がしたのに 入ってこない私を心配したのか 「りえちゃん」 『美佐子さん行ったのね。そんなに急がなくてもいいのに…』 「りえちゃん、さおちゃん、おなかすいたよ」 『クスクス…お菓子あるから、食べよっか 家の中はいろ?』 私は理恵ちゃんが大好きだった 理恵ちゃんの家は 大きな一軒家 息子には 5つ年上の勇と 9つ年上の晃がいた 旦那さんとは 離婚してて シングルマザーだった だけど お昼になると たかちゃん っていうオジサンが毎日 理恵ちゃんの家にご飯を食べにきていた 後の再婚相手になる人だった
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