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俺は、 小説を書いていた。
この数日間にあった殺し合いを、出来るだけ詳しく書くには小説が一番書きやすかったからだ。
実際、何人の人が信じてくれるかなんて分かりやしない。
もしかしたら、読まれるどころか、俺もこの小説も発見すらされないかもしれない。
でも、それでも俺は書かなければいけない気がした。
なんたって、俺はきっと長くない。
飯だけが楽しみだった人間が、もう丸二日も水も食料も口にしてないんだから当たり前だ。
死なないとしても、いつまでも正気を保ってられないだろう。
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