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G県の山奥にある和賀邸で変死体が見つかったという報せが入ったのは、朝六時を過ぎた頃だった。 宿直を終えた日下部警部がコタツの電源を入れると同時に電話が鳴った。 日下部警部は眠たい目を擦りながら刑事部長に連絡を入れ、相棒の山田刑事と現場にむかうことを告げた。 和賀邸はG県警から車で二時間かかる。 日下部警部は運転は山田刑事にまかせ自分は助手席で眠ろうとしたのだが、道中で雪が降ったためタイヤにチェーンを巻くことになった。 現場に到着したときには午前十時を過ぎていた。
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