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日下部警部と山田刑事は暖炉を塞ぐように立っている。 放射した熱が尻にあたる。 「冷えますね」 「まさか雪が降ってくるとはな」 ふたりの姿を発見した若い巡査が駆け足でやってくる。 若い巡査──名前を紅屋巡査というのだが──紅屋巡査は、日下部警部に向かって敬礼した。 「お疲れさまです」 「ああ、お疲れ。君、あの人たちは誰だい?」 日下部警部はラウンジに集まった人に目を向けた。
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