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「すいません、あと二人いるんですが見当たらなくて」 と紅屋巡査が云った。 「まあいいさ、後から現れるだろう」 「心配しなくてもいいよ」 「警部、ご存知なのですか?」 「刑事の勘ってやつさ。長年やってれば君もわかるようになる」 「そうですね」 山田刑事が相槌を打った。 紅屋巡査は不思議そうに首をかしげる。 「それより警部、現場をご覧になりますか」 「いいよ、いいよ」 日下部警部はポケットに手をつっこみ、 「寒いし」 と云った。 「それになあ」 横にいる相棒を見やる。 山田刑事は苦笑いする。
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