王野美那

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チュンチュン… 鳥の囀り 月曜日 肌寒い朝 ガラガラ… 閉まっていた 窓を開け空を見上げた 雲一つない青空 快晴 「ん~…良い天気!」 ベッドから上半身だけ出し ぐぃーっと伸びをする 背中がポキポキ 良い音を鳴らす 「美那!起きなさい!月曜日よ!」 「起きてるよー」 下からお母さんが声を張る 朝から頑張るなぁ… 私は寝巻兼部屋着を その辺にポイ捨てして お母さんがハンガーに かけてくれたワイシャツに 腕を通す 「学校かぁ…怠いなぁ…」 がしがしと 寝癖だらけの頭をかき 適当に、本当に適当に 制服に着替え階段を下りる 「おはー」 「おはよ…ってお姉!またボタン掛け違えてるよ!」 弟の武義に言われ んぉ?なんて マヌケな声を出して 自分のワイシャツを見ると 第二ボタンが第三ボタンの 穴に掛かっていた 「は、早く直しなよお姉!み、見えてるってば!」 「わーたよ、全く…男ってのは」 武義は ボタンをつけ直す私から 目を反らしながら パンをくわえてた
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