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結婚してから一ヶ月
たかしと百歌の愛する熱はさめなかった
より一層深まった
「たかしさんたかしさん、今日の晩御飯何がいい?」
ソファーに座って新聞を読むたかしの隣に座り嬉しそうな顔でのぞきこむ
それに微笑み、たかしは「百歌が作ってくれるのなら何でもいいよ」と、頬にキスをすると百歌は照れ臭そうに
「じゃあ楽しみにしてて、私頑張っちゃうから!」
そう言ってソファーから立ち上がりガッツポーズをしキッチンに向かう百歌を見て
たかしは苦笑しながら新聞を読み続けた
――――――――――――
「ご飯、出来ましたぁ~」
パタパタと階段を上がり呼びに来る百歌の足音が聞こえ
読んでいた小説を机の上に置き自室から部屋を出ようとすると丁度百歌と出会い
「あら」
「あ……」
バッタリと会いたかしを見上げれば
ニコッと微笑み
「ご飯ですよ~」
と、手を頬に持っていき首を傾げ大きく可愛らしい目を開き
「冷めちゃう前に食べましょ?」
たかしは嬉しそうに笑い「ああ、行こうか」と、百歌の肩を掴みニッコリと笑う
その言葉を聞いた百歌は嬉しそうにし
階段を下りた
その後を追い掛けるようにたかしも行き
階段の丁度真ん中でふと足を止め鼻を効かせる
「……この匂いは」
どこか懐かしい香りがした
小走りでリビングに行ってみると
「やっぱりな………」
テーブルの上にあったモノを見てクスッと笑い百歌を見る
「よくわかってるじゃん」
「あったりまえでしょお?わたしはたかしさんのお嫁さんなんだからっ」
仁王立ちをしえっへんとポーズした
その小柄で細いその 腕、足、首 が無償にも折りたくなった
「………」
たかしは少しずつだが百歌に近寄り
首にそっと触れた
その行動に不思議に思ったのか百歌は「どうしたの?たかしさん」と、首を傾げた
たかしは我に返り自分が今している行動を見て青ざめた
(…俺は一体何をしているんだ………っ!)
首から手を退けグッと握り締める
ギリギリと歯を噛み締め悔しそうな表情を見せると百歌は心配そうな表情で除き込んだ
「たかしさん…?大丈夫?」
そっとたかしの腕を両手で触ってくる百歌を見て
「ふれるな!!」
と、バシンと百歌の手を振り払った
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