・結成

7/11
前へ
/1800ページ
次へ
鷹志は勢いそのままに、 『研究室も手に入った事だし、陽介も呼んで今後の計画書を作成だな』 と言い、ポケットから携帯電話を取り出した。 鷹志が携帯電話を耳に付ける。 呼び出し音を聞いているのであろう、視線はどこともなく前を向いている。そんな待っている時間さえも、嬉しそうな顔の鷹志。 数秒後、相手が出たのか鷹志が口を開いた。 『陽介か?今どこだ? ……。 おうそうか。実はな、ミステリー研究会が、やっと認可されたんだ。 ……あぁ。そうだ。 ……そう。じゃあ部室校舎にいるから、すぐ学校に来てくれ。ミス研のプレートを貼っておく。じゃあな』 鷹志が電話越しに話すの相手。どうやら、もう一人の研究会メンバーの男らしい。 用件を言った鷹志は電話を切って、すぐにみんなに言った。 『俺達の研究室は他のサークルや同好会がある部室校舎だ。昼休みはまだあることだし、みんな行こう!』 もう鷹志の上がり続けるテンションは、誰にも止められない。 そんな嬉しそうな鷹志を見て刺激されたのか、百合や奈美もワクワクしている様子が見てとれる。 自分達の部屋が出来たことが嬉しかったのかもしれない。 鷹志、光一、百合、奈美の四人は、はやる気持ちを押さえ、部室校舎へと向かった。
/1800ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7066人が本棚に入れています
本棚に追加