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鷹志は勢いそのままに、
『研究室も手に入った事だし、陽介も呼んで今後の計画書を作成だな』
と言い、ポケットから携帯電話を取り出した。
鷹志が携帯電話を耳に付ける。
呼び出し音を聞いているのであろう、視線はどこともなく前を向いている。そんな待っている時間さえも、嬉しそうな顔の鷹志。
数秒後、相手が出たのか鷹志が口を開いた。
『陽介か?今どこだ?
……。
おうそうか。実はな、ミステリー研究会が、やっと認可されたんだ。
……あぁ。そうだ。
……そう。じゃあ部室校舎にいるから、すぐ学校に来てくれ。ミス研のプレートを貼っておく。じゃあな』
鷹志が電話越しに話すの相手。どうやら、もう一人の研究会メンバーの男らしい。
用件を言った鷹志は電話を切って、すぐにみんなに言った。
『俺達の研究室は他のサークルや同好会がある部室校舎だ。昼休みはまだあることだし、みんな行こう!』
もう鷹志の上がり続けるテンションは、誰にも止められない。
そんな嬉しそうな鷹志を見て刺激されたのか、百合や奈美もワクワクしている様子が見てとれる。
自分達の部屋が出来たことが嬉しかったのかもしれない。
鷹志、光一、百合、奈美の四人は、はやる気持ちを押さえ、部室校舎へと向かった。
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