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?「君はこれからどうしたい?」
階段を降りきると、繁華街に出た。
この人が来てから、たった五分で私は解放された。
一千万近い借金を返済し、その上見ず知らずの私を引き取ると言いだしたのだ。
葵「いきなりそんな事言われたって、何も考えてないわよ」
?「まぁ良い。取り敢えず乗れ」
葵「え…、乗れって…コレに?」
男が示した車は、駐禁の道路標識の真ん前に堂々と駐車された真っ赤な高級車。
エンブレムは俗に言うフェラーリと言う奴のものだ。
?「早くしろ。俺も暇じゃないんだ」
そう言う男は運転席に乗った。
私は後部座席に荷物の入ったカバンを丁寧に乗せてから、助手席に乗り込んだ。
?「まず、俺の部屋に行くぞ」
高級車の雰囲気に萎縮している私を後目に車を発進させた。
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