序章

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「おはようございます」 私は、周りに挨拶をしながら、自分の机についた。 席につき軽くため息をつくと…。 「おい、千葉」 私は、体が強張った。 …朝一からかよ~。 「…あっ…おはようございます部長…」 私は席を立ち会釈をした。 「…何だそのやる気のない挨拶は」 「いや…すみません」 朝一で、憂鬱の原因に声掛けられたら、テンション下がりまくりだって普通。 「まぁ~良い、ところでお前に頼みたいことがある。この書類今日中に頼む」 そう言って彼は、私のまだ何の準備も出来ていない机の上に容赦なく、書類を山積みにして言った。 つか、この書類の山を…。 今日中? 「えっ…ちょっとそれはむ……」 「無理とか言うなよ」 彼は睨みつけながら言った。 鬼だ。 此処に鬼が居る。 私はそう思いながら、渋々。 「…分かりました」 と答えた。
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