決断

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大河に指示を出し、レイを抱き上げた。 「裕太くん……」 レイは疲れきった様子だった。 「頑張ったな……レイ。」 「ごめんね……」 俺はレイを抱きしめた。 「裕太くん……女神宮……ダメかな……」 俺はレイの問いかけに言葉を詰まらせた。 このままでは女神宮はおろか天国が全滅してしまう…… 高家が女神宮の庭園に入って来た。 急に、それまでただ真っ直ぐに歩いていた高家の足が止まった。 上空……女神宮神殿の上を見上げている。 「何の音だ?」 この音は…… 「リーダーっ!」 聞き覚えのある声が爆音と共にかすかに聞こえた。 神殿の屋根の向こうから諜報部のヘリコプターが飛んで来た。 「里沙?……キャシー?」 女神宮の中庭にヘリは着陸した。 高家は止まったままでそれを見ていた。 「リーダーっ!お待たせっ!」 里沙の言葉に続いてキャシーが機内からロケットランチャーを取り出して片膝をついて構えた。 「高家……」 キャシーは照準を合わせると無言で引き金を引いた。 「消滅弾ですっ!」 里沙の言葉と同時に消滅弾が高家に着弾した。
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